Suguru Hasegawa
プロジェクトQ (2) 「初めて見た長岡花火」
更新日:2022年2月27日
プロジェクトQ。かつて一世を風靡した某放送局のテレビ番組のタイトルみたいですが、あちらは「X」で、こちらは「Q」。キルト(Quilt)のQです。
この「プロジェクトQ」の連載では、「長岡花火キルトプロジェクト」に携わっている数多くの方々のうちの何名かに、プロジェクトに関する秘話やプロジェクトに携わったきっかけ、参加しての感想などを伺い、対談形式でお届けします。
第2回目は、通称「ミキビエ」さん。プロジェクトの代表の島田さんが主宰しているキルト教室の生徒です。暗くなりがちなコロナ禍で「アマビエ」に扮して場を和ませたり、みんなを楽しませてくれる、あらゆる場面でのムードメーカーでもあります。
長谷川:ピンク色の髪、パッチリとした目、満面の笑顔、鮮やかなピンク色の身体。いつも、この姿なんですか?
ミキビエ:いえ。人魚の衣裳だと暮らすのに困ります(笑)。新型コロナウイルス感染拡大の中、なかなか明るい話題がないので、みんなを笑顔にするために、たまに現れています。
長谷川:なるほど。明るい笑顔と明るい色のいでたちが、みんなの気持ちを明るくさせますね。
ミキビエ:ずっと前から、みんなの笑顔を見たり、人を楽しませるのが大好きなんです。
長谷川:その気持ち、私もよく分かります。ところで、このプロジェクトでは、どんなことを担当していたんですか?
ミキビエ:ヨーヨーキルトを作るワークショップの講師を務めました。あとは、作品の土台となる夜空の部分の巨大なキルトづくりや、みんながヨーヨーキルトを作れるように生地を丸くカットしたり、完成した作品を展示する際の設置・撤収など、いろいろです。
長谷川:華やかな姿の割に、目立たない部分での活躍も多かったんですね?
ミキビエ:地味にコツコツ、裏方作業が大好きなんです。ですので、長岡市内のプロジェクトの活動会場よりは、自宅での夜なべの作業が多かったですね。おとぎ話の「鶴の恩返し」みたい(笑)。
長谷川:人魚の姿だけど「鶴」なんですね(笑)。それはさておき、みんながスムーズに活動するために、裏方の存在は大事です。その中で苦労したことは、どんなことですか?
ミキビエ:裏方作業が好きと言っても、1万個のヨーヨーキルトが作れるように生地をカットし続けたのは、さすがに大変でした。
長谷川:1万個ぶんとなると、相当な量ですよね! 時間もかかったでしょう。
ミキビエ:はい。夜なべ、なので、睡魔との戦いでした。
長谷川:眠かったり、苦労したことや大変なこともあった中で、楽しかったことや、嬉しかったことは、どんなことですか?
ミキビエ:完成した「長岡花火キルト」を見た時には非常に感激しました。自分がカットした生地がどんな風になるか想像もつかなかったのですが、それが500円玉くらいの小さなヨーヨーキルトになって、作業が進んでいくうちに「なんか凄いのが出来そうだぞ!?」と感じて、最後には、こんな大きな花火になるなんて! 7月末の除幕式で、長岡花火キルトが白い幕の中からパーッと現れた時、ワーッという感動が押し寄せました。
長谷川:除幕式では、私も感動して目頭が熱くなりました。最後に、「ミキビエ」さんにとって、「長岡花火キルト」は、どんな存在ですか?
ミキビエ:私は新潟市内に住んでいることもあり、長岡大花火大会に行く機会が無かったので、私にとっては長岡花火キルトが「初めて見た長岡花火」です。ここ2年は新型コロナウイルス感染拡大で長岡大花火大会が中止になっていますが、今度は本物の長岡花火も見てみたいです。
長谷川:ぜひ本物の長岡花火の素晴らしさを体感いただきたいと思います。「ミキビエ」さんはムードメーカーだけあって、最後まで楽しくお話を伺うことができました。ありがとうございました。
これからも、プロジェクトに携わった方々に、お話を伺っていきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。
ボランティア
長谷川 卓
