Suguru Hasegawa
プロジェクトQ (7) 「みんなの心の集大成」
更新日:2022年6月12日
プロジェクトQ。かつて一世を風靡した某放送局のテレビ番組のタイトルみたいですが、あちらは「X」で、こちらは「Q」。キルト(Quilt)のQです。
この「プロジェクトQ」の連載では、「長岡花火キルトプロジェクト」に携わっている数多くの方々のうちの何名かに、プロジェクトに関する秘話やプロジェクトに携わったきっかけ、参加しての感想などを伺い、対談形式でお届けします。
第7回目は、三村さんです。2022年1月、新潟市内のホテルで「長岡花火キルト」が展示された時に、お話を伺いました。
長谷川:三村さんは、プロジェクトの代表の島田さんが主宰しているキルト教室の生徒だそうですね?
三村:はい。島田先生から、昨年このプロジェクトのお話を伺って、プロジェクトが始動した頃から首都圏でヨーヨーキルトを作っていました。
長谷川:首都圏!?
三村:はい。私は東京クラスの所属なのですが、クラスのメンバー30人ほどで分担して作っていました。
長谷川:島田さんから「花火の地元の長岡市、そして新潟市や新潟県内だけではなく、全国各地で取り組んだプロジェクト」と伺っていましたが、まさにその通りなんですね!
三村:そうですね。少しでもお手伝いしたいという気持ちで、私は取り組んでいました。多い人は600個もヨーヨーキルトを作ったそうですよ。
長谷川:600個!? それは凄いですね。ところで、「長岡花火キルト」のデザインのもとになったキルトがあるそうですが?
三村:はい。最初は小さなサイズの花火のデザイン図案が作られたんですよね。その図案をもとに、新聞紙片面くらいの大きさのキルトに仕上げた人もいれば、雑誌くらいの大きさの「フレームキルト」に仕上げた人もいるなど、様々でした。そして、図案が様々なキルトの作品になるにつれ、もとの図案をもっと大きく大胆にデザインして、1万人の市民と作る、高さ2m・幅8mという巨大な「長岡花火キルト」になっていきました。
長谷川:なるほど。最初から巨大なデザインだった訳ではなくて、小さなものから始まって、構想を温めていって、今の形があるんですね。ちなみに、三村さんは、どんな花火のキルトを作ったんですか?
三村:私は小さなサイズのキルトを作って、それをバッグに仕上げました。

長谷川:小さな「長岡花火キルト」をバッグに仕上げたんですか!
三村:はい。プロジェクト始動の3月頃から、プロジェクトの成功を願って作りました。
長谷川:あっ! 島田さんが8月2日・3日の長岡市内のホテルでの催しに持ってきたものは、三村さんが作られたんですね?
三村:そうです。今日の会場にも持ってきました。
長谷川:素敵なバッグで、女性用ですが私も欲しいです! ところで、遠方からこのプロジェクトに参加するにあたって、大変なことなどはありましたか?
三村:特に大変だとか、苦労を感じたことは無かったです。むしろ、嬉しいことが多くて、ヨーヨーキルトが完成し、それが徐々に組み合わさって花火になって、最後に素晴らしいキルトが出来た時は感動しました。しかも、こんなに大きなものを、中には針すら持つのも初めてとか久しぶりだったりする長岡の市民の皆さんと、私のように針は持つ機会は多いけど長岡とは離れている人たちが、一つの作品を一緒に作ることが出来たこと。そこに感動しました!
長谷川:私も久しぶりに針を持って、生まれ故郷の長岡で皆さんと一緒に作れたことは嬉しくて、7月の除幕の瞬間は感動のあまり目が潤みました。ちなみに三村さんはキルトではない長岡大花火は観られたことはあるんですか?
三村:いいえ。動画でしか見たことがありません。今までに観たことが無いような凄い花火で、映像を見ただけでも感動して、好きになっちゃいました。
長谷川:ぜひ長岡大花火大会に来て下さい。その場で観ると本当に素晴らしいですよ。
三村:はい。私は花火が大好きで、首都圏に住んでいるので東京の隅田川の花火を観たりしていますし、帰宅途中に花火の音が聞こえると急いで帰り、花火を観に出かけたりしちゃいます。
長谷川:そんな花火好きな三村さんに伺いますが、ズバリ、「長岡花火キルト」とは?
三村:「みんなの心の集大成」ですね。みんなの心が一つになった作品だと思います。作った人たちは、私も含めて、この「長岡花火キルト」が可愛くて仕方ないですよ!
長谷川:私も携わった一人として、とても可愛くて愛おしいです。三村さんと一緒ですね。
本日は、ありがとうございました。
これからも、プロジェクトに携わった方々に、お話を伺っていきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。
ボランティア
長谷川 卓
↑左側の写真は「長岡花火キルト」全景。右側の写真は構想のモデルとなった図案をもとにした作品の数々。三村さんのバッグも並んでいます。